夫の単身赴任による「ワンオペ育児」。
日々のタスクに追われ、「正直、パートでもいいから働いている方がマシだ…」と感じていた私に、母子家庭の友人が放った一言は「甘えてる」でした。
(旦那さんがいるだけマシじゃない)
そう言われた瞬間、サーッと血の気が引くのを感じました。
周囲に理解されない孤独感とプレッシャー。「私だけがこんなに辛いんだろうか…」
この記事は、専門家による「正しい育児の解説記事」ではありません。
同じように「誰にもわかってもらえない」と苦しんだ30代の私が、どうやってその状況を乗り越え、自分なりの心のケアや仕事との両立法を見つけたのか。
私のリアルな失敗と葛藤、そして試行錯誤の全記録です。
今、一人で抱え込んでいるあなたの心が、少しでも軽くなるヒントになれば幸いです。
夫の単身赴任決定。ワンオペ育児が始まった「あの日」の不安
夫の単身赴任が決まった日。
もちろん、夫のキャリアを応援したい気持ちはありました。でも、それ以上に「これから、3歳と1歳の子供を、私一人で…?」という不安が胸を占めていました。
「大丈夫だよ、週末は帰るようにするから」
「何かあったらすぐ電話して」
夫はそう言ってくれましたが、私は分かっていました。
「何かあった時」の「何か」は、週末を待ってくれないし、電話一本で解決しないことだらけだということを。
朝、子供を叩き起こし、朝食を食べさせ、自分はろくに化粧もできず保育園に送り届ける。
スーパーに寄れば「お菓子買って」と泣かれ、帰宅すれば洗濯物の山。
夜ご飯を作り、お風呂に入れ、寝かしつけが終わる頃には、もう23時。
夫がいた頃は二人で分担していた「名もなき家事」のすべてが、私一人にのしかかってきました。
「働いてる方がマシ」— 私が追い詰められた日々のタスクと心の叫び
ワンオペ育児が始まって3ヶ月。私の体力と精神は、すでに限界でした。
一番つらかったのは、「自分の時間」が文字通り1秒もないこと。
トイレにまで子供がついてくる。
ゆっくりお風呂に入ることもできない。
ドラマを観るどころか、ニュースさえ追えない。
社会から切り離されたような感覚。
夫は、夜遅くに「今日もお疲れ様」とLINEをくれます。
でも、私が欲しいのは「ねぎらいの言葉」じゃなくて、「今、代わってくれる手」でした。
「こんなに大変なら、子供を預けてパートに出た方がずっとマシだ」
「大人の社会で、誰かと普通に会話がしたい」
毎日、そればかり考えていました。
【最大の失敗】「甘えてる」友人に怒鳴られ、孤独の底に落ちた話
そんな精神状態のある日。
私は、唯一の「育児仲間」だと思っていた、母子家庭の友人に電話で弱音を吐いてしまいました。
「夫がいないと、本当に大変で…」
すると、彼女の口から返ってきたのは、予想もしない言葉でした。
「…あなた、甘えてるよ」
「旦那さんがいて、お金も送ってくれてるんでしょ? こっちは全部一人でやってるんだよ」
電話を切った後、涙が止まりませんでした。
わかっています。彼女の方が、私なんかよりずっと大変だということくらい。
でも、私はただ、「大変だね」と共感してほしかっただけでした。
「夫がいるのに文句を言う私」は、ワガママなのだろうか。
「働いてる方がマシ」だなんて、子供に対して申し訳ない母親なのだろうか。
誰にもわかってもらえない。
この苦しみを共有できる相手が、世界に一人もいない。
私は、孤独の底に突き落とされました。
私が試した「ワンオペ育児」の具体的な対処法(失敗談と成功談)
※ここからは、専門家でも何でもない、一個人の体験談として読んでください。
孤独の底で、「このままじゃ私も子供もダメになる」と本気で思いました。
そこから私が試した、リアルな対処法です。
失敗:完璧な家事と育児を目指してパンクしたこと
最初、私は「完璧なワンオペ」を目指そうとしました。
夫がいなくても、家はピカピカで、子供には栄養満点の食事を…と。
結果、パンクしました。
イライラは子供に向かい、「早く食べなさい!」と怒鳴ってしまう自己嫌悪の毎日。
完璧を目指すことは、当時の私にとって「ストレス」でしかありませんでした。
成功:自治体の「ファミサポ」と「週一のレトルトデー」
まず、完璧を捨てました。
- 週に一度は「レトルトカレーデー」と決める。(罪悪感を持たない)
- 掃除はロボット掃除機に任せる。
- 自治体の「ファミリー・サポート・センター」に登録する。
特に「ファミサポ」は、私にとってお守りのような存在でした。
1時間数百円で、近所の方が「ちょっと子供を見てくれる」。実際に利用したのは数回でしたが、「いざとなったら頼れる場所がある」という事実だけで、心の余裕が全く違いました。
成功:在宅ワークとの両立で「社会との繋がり」を取り戻したこと
私が最も欲しかったのは「お金」よりも、「社会との繋がり」と「私個人の時間」でした。
パートに出る体力も時間もない。
そこで目をつけたのが「在宅ワーク」です。
子供が昼寝をしている1時間、夜に寝かしつけた後の1時間だけでも、私は「母親」ではなく「一人の社会人」として誰かの役に立てる。
そして、それがわずかでも「収入」になる。
この「在宅ワーク」という選択が、私のワンオペ育児の苦しさを、劇的に変えてくれました。
「一人で育てている」からこそ見えた、心のケアと小さな楽しさ
在宅ワークを始め、社会との接点を取り戻してから、不思議と子供に対しても優しくなれる時間が増えました。
「完璧じゃなくていい」
「私には私の時間がある」
そう思えるようになって初めて、「一人で育てることの楽しさ」にも目が向くようになりました。
夫がいると遠慮してしまうような「手抜きご飯」も、子供と二人なら堂々とできる。
「今日はパパがいないから、お布団でアイス食べちゃおうか!」
そんな「二人だけの秘密」が増えていくのは、ワンオペ育児だからこその、小さな「楽しさ」でした。
まとめ:今、同じ悩みを持つあなたへ。あなたは一人じゃない
夫の単身赴任によるワンオペ育児は、今も続いています。
もちろん、今でも「もうイヤだ!」と叫びたくなる日はあります。
でも、あの頃の私と決定的に違うのは、「私は一人じゃない」と知っていることです。
この記事を読んでくださっているあなたも、かつての私のように「誰にもわかってもらえない」と孤独を感じているかもしれません。
「甘えてる」なんて、絶対にそんなことはありません。
あなたは毎日、本当に、本当によくやっています。
この記事が、あなたの心を少しでも軽くするものであったなら、心から嬉しく思います。